鼻孔縁形成 眉上切開

診療案内

鼻の施術のカウンセリングを受けられる方はこちらもお読みください。

概要

当院は開院以来数多くの修正手術を行ってきました。
今まで行ってきた鼻尖縮小術、鼻中隔延長術、シリコンプロテーゼの入れ換えの半数以上は他院の修正手術です。
最近は他院修正を他院で受けられて、その修正にいらっしゃる方が増えています。

一般に美容外科手術は病気や怪我と違って、正常な組織に対して手術を行う場合がほとんどです。
正常な組織には瘢痕や癒着がないので病気や怪我にくらべて基本的に手術はやりやすいです。

一方、修正手術は過去に受けた手術による瘢痕や癒着のため、初回の手術よりも確実に難しくなっています。
手術時間も初回の手術の倍もしくはそれ以上かかります。

それでも当院が修正手術を積極的に行っている理由は、
“修正手術ができないようでは、初回の手術も完璧にはこなせない”と考えているからです。

癒着や瘢痕がない初回の手術であっても、症例によっては非常に難しい場合もあります。手術は実際に始めてみないと本当の難易度はわからないものです。
修正手術などの難しい症例を数多く経験していれば、技術も知識も向上していきます。
その結果、初回の手術の完成度がさらに上がり、完璧な手術ができるようになると考えています。

手術は修正手術であれ、初回の手術であれ、一度切開を加えてしまえばどんなに難しくてもそれに柔軟に対応し、的確な判断を下していかなければ予定通りの結果は得られません。
特に美容外科の手術は、きれいになるために行うものなので、
全力を尽くしましたが、うまくいきませんでした、では済まされないのです。

“単に、~の手術ができる”のと“~の手術が予定通りうまくできる”との間には技術的に大きな差があります。

シリコンプロテーゼの修正について

シリコンプロテーゼは鼻の手術の中で最もポピュラーな手術ですので、簡単な手術と思われがちですが、プロテーゼの形(骨格に合っていなかったり、高さが合っていない)によって起きるトラブルや手術手技(曲がって入っていたり、骨膜上に入っている)によるトラブルが多くみられます。
簡単なように見えても、完璧を追及すると非常に奥の深い手術です。

シリコンプロテーゼの修正を行うには、現在入っているプロテーゼの形や高さを調べることが最重要です。
デジタルレントゲンで正確に計測します。

レントゲンを用いないプロテーゼの修正手術は本来はあり得ませんが、レントゲン設備がある美容外科クリニックはほとんどありません。

プロテーゼのトラブルで多いもの

プロテーゼを入れたが、グラグラ動く

骨膜上に入っています。骨膜下に入れ直せば治りますが、抜去術と挿入が同時に行えるかは、レントゲンで骨膜上の組織の厚みを計測する必要があります。

プロテーゼが曲がって入っている

骨膜上に曲がって入っている場合は、新たに骨膜下に入れ直せば簡単に治せますが、骨膜下に曲がって入っている場合は、術後にしっかりした固定が必要になります。

プロテーゼが棒が入っているように透けて見える

皮膚が薄い方は、既成のプロテーゼでは、外から透けて見えることがあります。既成のプロテーゼではなく、完全なオーダーメードのプロテーゼに入れ換えれば治ります。

L型プロテーゼを入れたが、アップノーズになってしまった

L型プロテーゼは長さが骨格に合っていないと異常なアップノーズになってしまいます。骨格に合ったL型に変えるか、I型プロテーゼに入れ換えます。

I型プロテーゼを入れたが、ずれて希望の形になっていない

プロテーゼは挿入した後でずれることはありません。術中は麻酔で腫れているためにI型プロテーゼは特にどこに入っているのか正確にわかりません。そのため大幅にずれていても術中に気づかず、術後腫れが引いた時にずれているのが明らかになります。
術中にレントゲンでI型プロテーゼが予定の位置に入っているか確認すれば確実に治せます。

L型プロテーゼを入れたが、鼻先が細くならなかった

L型プロテーゼを入れただけでは鼻先は細くなりません。L型プロテーゼを抜去して鼻尖縮小術を行わないと、鼻先は細くなりません。

プロテーゼの周りに石灰ができて、ぼこぼこしている

プロテーゼを抜去するか、新しいプロテーゼに入れ換えます。術中にレントゲンで石灰化の取り残しがないかを確認します。取り残しがあると腫れが引いたときにしこりとなって触れます。

L型プロテーゼで鼻先の皮膚が薄くなってプロテーゼが透けて見える

早急に耳介軟骨に置き換える必要があります。そのままにしておくとどんどん皮膚が薄くなり、軟骨に入れ換える事もできなくなります。

鼻シリコンプロテーゼの手術の詳細ページです。

鼻中隔延長術の修正について

※現在鼻中隔延長術の修正手術は行っておりません。

鼻中隔延長術の修正には様々なものがあります。鼻先の形を構造的に大きく変化させる反面、リスクも大きな手術です。

鼻中隔延長術のトラブルで多いもの

鼻中隔延長術を受けたが、下に向きすぎた

移植した軟骨の位置を変え、鼻先の方向を変えます。

元の形に戻したい

移植した軟骨を短くして、元の鼻の形に戻します。移植軟骨は残ります。

鼻柱の傷跡が目立つ

通常の修正のように傷跡を切除することができないので、完全には治せませんが、目立つ傷は目立たない程度に治せます。初回の手術が大事です。

鼻先の曲りが目立つ

移植した軟骨の形を変えて、移植軟骨と鼻翼軟骨を縫合し直します。

鼻先の軟骨が透けて見えている

移植軟骨が長すぎる場合は、軟骨を削って短くしますが鼻翼(小鼻)の伸びが悪いために鼻先に負担がかかっている場合は、鼻孔縁下降術を行って鼻翼を伸ばせば改善します。

硬い鼻先を元に戻したい

移植軟骨を全て除去すれば元の柔らかい鼻先に戻りますが、元の鼻よりも低くなってしまう可能性が高いです。

鼻中隔延長術の詳細ページです。

鼻尖縮小術の修正について

鼻尖縮小の修正で多いのは、鼻先が細くならなかった、逆に鼻先が太くなった、皮膚がデコボコになった、鼻の穴の形が左右で違うなどです。鼻尖縮小術は手術自体も難しいですが、術後のギプス固定が甘いと、結果が出ない手術です。

鼻尖縮小のトラブルで多いもの

鼻尖縮小術を受けたが、細くならなかった

レントゲンを撮影し、鼻翼軟骨の頭側をしっかり切除しているかを調べます。切除されている場合は、術後のギプス固定が甘かったためなので、再手術をして、術後の固定をしっかり行います。

鼻尖縮小術で鼻先の皮膚がデコボコしている

鼻尖縮小術で裏側から皮膚を削ると術後デコボコします。再手術でできるだけ凹凸を治しますが、それでも完全に治らない場合が多く、外から削皮術を行います。

鼻先の形がいびつで、鼻の穴の形に左右差がある

左右の鼻翼軟骨の縫合がずれています。鼻翼軟骨は立体的にできていますので、左右や上下の高さに合わせて縫合しないときれいな形になりません。縫合をやり直します。

鼻尖縮小術をしたら小鼻が目立つようになった

鼻先と小鼻には微妙なバランスがあります。小鼻が元々大きい方が鼻尖縮小術のみ受けると小鼻が目立つようになります。小鼻形成術を追加して治します。

鼻尖縮小術をしたら、鼻の穴が三角形にとがった

鼻尖縮小術は鼻の穴が縦長になるため、通常は鼻の穴の形はよくなりますが、まれに鼻の穴が三角形になることがあります(術前に判断できますが)。鼻孔縁下降術で尖りを治します。

鼻柱の傷跡が目立つ

目立つ傷はある程度は修正できますが、鼻柱の傷跡は改善には限度がありますので、初回の手術をオープン法で受けないことが重要です。

鼻尖縮小の詳細ページです。

小鼻形成の修正について

小鼻形成には様々な手術がありますが、小鼻縮小術を受けられた方にトラブルが多く見られます。

小鼻形成のトラブルで多いもの

小鼻縮小術を受けたが、傷跡が目立つ

特に外側部は目立つ傷になることがあります。抜糸が遅い(7日前後)ために傷が目立っている場合が多く、再手術をし、早期(2日後)に抜糸を行えば改善します。鼻翼基部の傷跡には鼻孔縁挙上術が効果的です。

小鼻縮小術で小鼻が厚く不自然になった

小鼻縮小でよくあるトラブルです。
鼻孔縁挙上術を行うと、自然な小鼻になります。

鼻の穴が小さくなりすぎた

肉厚の小鼻の場合、外観でちょうどいい大きさになると鼻の穴は小さくなり過ぎます。鼻孔縁挙上術を行うと鼻の穴も元に戻り、外観もよりすっきりします。

小鼻縮小術を受けたが、小鼻全体の幅が狭くならなかった

フラップ法で左右の小鼻を引き寄せて小鼻の幅を 狭くすれば改善します。

小鼻形成の詳細ページです。

鼻孔縁挙上の詳細ページです。

鼻孔縁下降の詳細ページです。

ヒアルロン酸・レディエッセ注入の修正について 

最近はヒアルロン酸やレディエッセを注入して鼻先を高くする方が多くなりました。
注入は簡単なように見えますが、正確に注入するには鼻の解剖や手術に熟知していなければなりません。

ヒアルロン酸・レディエッセ注入のトラブルで多いもの

ヒアルロン酸を注入したが、ブヨブヨで太くなった

ヒアルロン酸などのフィラーも必ず骨膜下に注入しないとブヨブヨした太い鼻筋になります。ヒアルロニダーゼで一度すべて溶かして新たに注入し直します。

ヒアルロン酸を注入したが、青く透けて見える

浅い層に注入するとヒアルロン酸が透けて青黒く見えてしまいます。一度溶かして深い層に注入し直します。

ヒアルロン酸で鼻筋は通ったが、鼻先は注入できないと言われた

鼻先の形によっては注入が適さない場合もありますが、多くの場合は注入することが可能です。
鼻先注入は難しいので、解剖や手術の知識がないと安全に注入できません。

レディエッセを注入したが、すぐに元に戻った

レディエッセは鼻に注入した場合、高さは6ヶ月程度しか持続しません。メーカー公表の18ヶ月というのは、組織学的にみて完全になくなるまでの数字です。見た目の持続期間ではありません。
ヒアルロン酸などのもっと長く持続するフィラーに変更するか、3~6ヶ月おきにレディエッセを注入するかしかありません。

レディエッセを注入したが、デコボコになった

レディエッセは注入後、ゴムの様に硬くなりますので、浅い層に注入すると、デコボコになる事があります。3ヶ月もするとかなり吸収されて目立たなくなりますので、次回はヒアルロン酸と同じように骨膜下などの深い層に注入し直します。

ヒアルロン酸・レディエッセ注入の詳細ページです。

実際に当院で手術を受けられたモニター様の写真をブログで多数紹介しております。詳しくは院長ブログをご覧ください。