前回の記事の続きです。
前回見ていただいた眼輪筋のシェーマは一般成人(20~50代)の瞼です。
皮膚のタルミが顕著になってくる60歳後半では、眼輪筋も伸びて薄くなる方が多いです。
眼輪筋が薄くなっている場合は、切除してもしなくても結果はあまり変わりません。
したがって、眉下切開が、タルミで目が開きにくくなった方(高齢の方)に主に行われていた時代には
多くの症例で皮膚切除のみで効果が出ていました。
しかし、最近は眉下切開を受ける方がどんどん低年齢化しています。
当院では20代30代が一番多く、40代、50代と続きます。
本来の眉下切開の適応の60代、70代の方は少なめです。
年齢、瞼の状態(厚い、薄い、くぼんでいる)に合わせて、手術の方法やデザインは当然変わってきます。
高齢の方が主流だった頃と、様々な年齢の方が受けられるようになった今とでは手術の方法も変えていかなくてはなりません。
年齢によって、切除する組織やデザインは変わってきます。
20代女性です。上から皮膚、眼輪筋、ROOF、眼窩脂肪です。
眼輪筋は皮膚と同じかそれ以上の厚みがあります。
瞼が厚い場合には、これが効果的です。
60代の女性です。切除した皮膚に比べて、眼輪筋は薄く小さいです。
次回 眉下切開特別講座 連載③ 眼輪筋と皮膚の関係 に続きます。